サングラスケースが出来上がりました。裂地は連花唐草紋です。
この裂地はもともと正倉院宝物のフエルト状織物を描き起こしたものです。大きな流れを表現したかったので壁面装飾としてはこちらよりも大きく文様をえがきました。その後に小物創作のため全体を縮小し唐草も描き変えて紋紙を作り直して広幅織機で織っていただいていました。今年に入って現在の複雑な織機でのお仕事が困難になってきたとご連絡をいただき、現在仕掛かり中の黄色グラデーションは少し様子が変わりそうです。それも人の手を介した仕事としてありがたく受け入れさせて頂きたいと思います。
そう考えますと、手元にあるブルーグラデーションの裂地は二度と同じものが作れないということになったのです。この織物は地紋に波を描きましたが、本当にキラキラして美しいんです。
織物の世界も待ったなしで様変わりしていく時代の波の中、現在の最高の技術で創る美しいものを残し、新しい挑戦を楽しみながら、職人さんやご縁のあるみなさまに感謝し、大切に一つづつ丁寧に作品として仕上げていきたいと思います。
そして、柑橘を絞った時に爽やかな風を感じるようなレモンとライムカラーの新色が織りあがってきました。
新しくAWAIカラーとして絹糸から染めていただきました。京都で撥水加工まで施していますので、安心していろいろなインテリアや装飾品に展開できます。
さて〜まずはサングラスケース から始めますが、3配色ともに景色が違うのでそれぞれの特徴をいかせる作品にしていきたいですね。