ここ数年、作品たちをより良い場所で展示して、たくさんの方に見ていただきたい一心でギャラリー探しをしてきました。このコロナの期間で京都の織物業界も縮小が急激に進み、織手さんの廃業が一気に加速したそうです。
かつて宮中を飾り、華やかな祇園祭を演出し、そして日本の民族衣装とも言える着物の帯として日本人女性たちを美しく魅せてきた西陣織は、世界でも稀有な高い技術が残る日本の織物の中心でした。その文化を未来へとつなぐために、始めたこのAWAIのプロジェクトも6年目を迎えていよいよ正念場。
フランスに飛び込んでパリでデビューしてギャラリー展をおこない、ひとりでも多くの方に伝え日本の織物文化を未来に残したい一心で走り続けてきましたが、コロナによって動きがストップ・・・途方に暮れつつ歩みを止めることもせずにオンラインをスタートし、去年はハイアットセントリック銀座での展示も行い・・・ついに今年1月に身体が悲鳴をあげてダウン。
3ヶ月間は痛みとの戦いが続きほぼ休業状態。ロシアでのオンライン販売もスタートしたところで急遽中止となり、4月に入って住んでいた場所を出ることを決めてステージを変えるために真剣に場所探しをスタート。
作品展示にとってはとても良い場所が見つかったものの、住居はどうすべきか思案していたところ、今の坂ノ下の一軒家というサイコロが目の前にコロッと落ちてきた。
パリでのギャラリー展、浄智寺さん、ハイアットセントリック銀座などでの展示でアイディアを考え続けてきたからこそ、坂ノ下の空間に入った時、全ての紐がほどけるようにスッと場所が決まっていく。
彼らにも行きたい場所があるらしい。
今日は障子から光が差し込み、室内を柔らかく照らしている。
荒波を漕いできたAWAIはなんども転覆しそうになりながらも、今は静かに築95年の日本家屋の中で、たくさんの人々との出逢いを待っています。
今日の海は凪。AWAI Gallery Sakanoshitaに流れる緩やかな波の景色。
賽は投げられた。
10/10オープンします。 皆様のお越しをお待ちしています。
鎌倉京都二つの古都のコラボレーションブランド
AWAIテーブルウエア&インテリア雑貨
blog担当 Mami